The Time of My Life

The Time of My Life

今日もええ日になります様に!

帰ってきたヒトラー

Er ist wieder da
2015年 ドイツ
監督:デビッド・ベンド
出演:オリバー・マスッチ、ファビアン・ブッシュ、クリストフ・マリア・ヘルプスト、カーチャ・リーマン、フランツィシカ・ウルフ、他

eiga.com

 

アドルフ・ヒトラーといえば、第二次世界大戦を導き、そして大虐殺を行った

大罪人というイメージがかなり強いですが…

この映画はそんなイメージを覆される様な、

そして覆ったこちらの気持ちを責める様なちょっと怖い映画でした。

 

ストーリーとしては、とんでも映画でして、

1945年の自殺後から、2014年の現代にタイムスリップしてきたヒトラーが、

「ものまね芸人」と勘違いされ、

お茶の間の人気物になっていく…というストーリー。

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ヒトラーは、ずるをして総統になった訳ではなく、

選挙で「民衆が選んだ」総統なんですよね。

やった事などは正当化はできませんが、

彼には人心掌握の才能には長けていたのだと思います。

それを映画にうまく盛り込んでいて、

「あのヒトラー」が民衆に受け入れられ、お茶の間の人気者になってしまう。

それに恐怖し、止めようとする人もいるんですが、

結局また親衛隊が出来上がり、

ヒトラーは目的の為に進んでいく…様な終わり方に見えました。

 

劇中、ドキュメンタリーっぽい撮り方のシーンが多々あるんですが、

これは本当に、ヒトラー役のオリバー・マスッチが街に出て撮影しているそうです。

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セルフィーを撮ったり、笑顔で手を振ったり、ナチス式敬礼をしたり…

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ドイツ人でも、ヒトラーに対する意識ってこんなに変わっているんですね。

現代の日本人も、認識は甘いとは思いますが、

なんとなく、ヒトラーの存在ってタブー視されている印象があったので、

とても意外でした。

まあでも、ハロウィーン金正恩の仮装を笑っていられるジャパンですから、

あんまり他所様の事言えませんかね…笑

 

あと、年齢ですかねえ。

劇中、ヒロインのクレマイヤーの祖母が

ヒトラーに向かって激怒するシーンがありますが、

あの世代の人、特にユダヤ人ははっきりと覚えているんだと思います。

一方、クレマイヤーはユダヤ人だけど

ヒトラーに家に泊めようとするくらい好意的でしたし。

 

日本人でもそうですもんね。

悲しい事ですが、やっぱり風化していっているんだなあと思うと同時に、

敵対していた人種同士でも、現代では手を取り合って生きていけるというのは

良い事ではあるよなあ、と思ったり。

 

なんだか、色々な思いが巡る映画でした。

特に日本人は、ドイツと同じく敗戦国であり、

共通する部分がない訳ではないと思うので…

逆に連合国だった国の人たちはどういう目線で見るんでしょう…?

 

今、東京のスクランブル交差点に東條英機にそっくりな人が歩いていたら

手を振ってセルフィーを撮るのか?とか、

そもそも東條だって気付くのか?とか…

うーん、人だかりにもならない様な気がするな…笑

 

いまいち考えがまとまらないですね…

難しい。

 

コメディの皮を被った強烈な風刺映画で、

軽いタッチなのでのんびり見ていたら、カウンターパンチをくらった感じです。

(またこれも、ナチスプロパガンダの様で怖くなったり。)

 

ちなみに、最近やっていた「帰ってきたムッソリーニ」は

この映画のイタリア版リメイクだそうです…

こりゃ、日本も「帰ってきた東條英機」やるしかないのでは…?笑

 

帰ってきたヒトラー(字幕版)

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  • 発売日: 2016/12/23
  • メディア: Prime Video
 

 

 

皆さんのクリスマスムービーは何ですか?

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クリスマスの夜は、チキンとワインと映画でしょう!

そんなクリスマスを数年過ごしているぽぽです。

 

チキンとワインは定番として、

映画選びには神経を使います…

最近は、別にクリスマスっぽくなくても良いかと思って

その時見たいものを適当に見ていますが(笑)

せっかくなら、ぽいやつ見た方がテンションも上がるよね、という事で。

 

私の独断と偏見によるクリスマスムービーまとめです。

 

 

ダイ・ハード

これが言いたいが為にこの記事を書いたところあります…笑

クリスマスの夜が舞台なんですよねえ。

ブルース・ウィリス演じるジョン・マクレーンが、

やっつけたテロリストにサンタ帽をかぶせるなどのお茶目なシーンも。

今は亡き名優、アラン・リックマンが悪役を演じています。

舞台になるのは、日本商社のナカトミビルというニヤリポイントも。

(そんなに日本いじりはないですけどね)

ダイ・ハード (字幕版)

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  • 発売日: 2013/11/26
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ダイ・ハード

引き続き、相変わらずクリスマスの運が悪いジョン・マクレーンです。

前作ではビルの中でしたが、今回は空港が舞台。

より広いエリアでのアクションシーンが満載です。

ダイ・ハード2 (字幕版)

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天使のくれた時間

ニコラス・ケイジティア・レオーニのロマンチックなラブストーリー。

この映画だとニコラス・ケイジがかっこよく見える不思議。笑

天使のくれた時間 (字幕版)

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  • 発売日: 2013/11/26
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ラブ・アクチュアリー 

クリスマスといえば!

ほっこりラブストーリーで、ある意味定番のクリスマスムービーです。

私はヒュー・グラント演じる首相のラブストーリーが好きです。

 

ラブ・アクチュアリー (字幕版)

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8人の女たち

古い映画ですが、なかなか楽しめる名作です。 

一応ミステリーに分類されますが、歌って踊って、華やかで見ているだけでうっとり。

名女優達の共演も楽しいです。

8人の女たち [Blu-ray]

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さすがにアマプラにはありませんでした…

めぐり逢えたら

トム・ハンクスメグ・ライアンの安定コンビ!

ほっこり、あったかい気持ちになれる名作です。

めぐり逢えたら (字幕版)

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  • 発売日: 2013/11/26
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グレムリン

忘れがちですが、一応これもクリスマスのお話という事で。

小さい頃は怖くて見れませんでしたが、

最近見直したら、なかなか笑えて楽しい映画でした。

グレムリン(字幕版)

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  • 発売日: 2014/07/01
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ジャンルとしてはコメディに入るそうで驚き。

子供の頃は完全にホラー映画としてカウントしていました…笑

 

なるべくパーっと明るめの楽しい映画を選びました。

アイズ・ワイド・シャット」とか

サンタが殺しにやってくる」とか

未来世紀ブラジル」とか他にも良い映画が色々ありますけど…

そんなもんクリスマスに見てテンション上がるのは

相当なシネフィルだけですからね。笑

 

 私は今年もダイ・ハードの予定です。笑

 

 

なぜ新作スパイダーマンが鑑賞できないのか

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スパイダーマンシリーズ、どこまで見られましたか?

 

私は、実は一番最初のサム・ライミ版「スパイダーマン」しか見ていません。

スパイダーマン (字幕版)

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  • 発売日: 2013/11/26
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当時は今ほどアメコミ映画もなくて、知名度も高くなかった様な気がします。

スパイダーマンはそこそこヒットはしていたと思いますが…

 

トビー・マグワイアウィレム・デフォー

ジェームズ・フランコキルスティン・ダンスト

良いキャストでした…

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ああ、懐かしい…

 

その後に続くのが、「アメイジング・スパイダーマン 」。

アメイジング・スパイダーマン (字幕版)

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  • 発売日: 2013/11/26
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リブート版なので、サム・ライミ版から続いている訳ではないそうです。

アンドリュー・ガーフィールドスパイダーマンを演じていました。

私はトビー・マグワイアが好きだったので、

「こんな小綺麗なスパイダーマンなんて!」と

意味不明な拒否反応により鑑賞せず。

 

思えばこのあたりから、アメコミやMCUについていけなくなった気がします…

MCUについてはこちらから。

マーベル・シネマティック・ユニバース - Wikipedia

私も最近やっと理解しました。 

 

で、すっかりアメコミブームがブームではなくスタンダードになり、

「マーベル」の存在感が大きくなってきた頃、

スパイダーマン:ホームカミング」が公開となります。

スパイダーマン:ホームカミング (字幕版)

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アイアンマンがもうジャケットに写ってるし。笑

これまでのスパイダーマンシリーズとは違い、MCUシリーズに含まれるんだとか。

ああ、もう思考が追いつかない…笑

 

funnie-post.com

私がよく分からない原因になっていた「たくさんのスパイダーマン 」問題を

とっても分かりやすく図解してくださっているブログがありました。

これは分かりやすい…

アース96283ってそういう事か…(いまさら)

 

スマホゲームで「スパイダーマン・アンリミテッド」というゲームがあって、

一時期どハマりしていたのですが、

スパイダーマン・アンリミテッド | Spider-man Unlimited | 公式サイト

ゲームとして楽しかっただけで、

なぜスパイダーマンがいっぱい…?と思っていたのですが、

そういう事だったんですね…

スパイダーマンを各バースから呼び出して、戦っていたという訳か…

 

最近やってた「スパイダーマン:スパイダーバース」もそういう事ですね。

スパイダーマン:スパイダーバース (字幕版)

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長年の謎がちょっと解けました。

今からMCU全作見るのは時間がかかりそうですが…

 

 

あの頃見れなかったホラー映画

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映画は好きだとは言いつつも、昔から苦手なのがホラー映画。

 

母はホラー好きで、テレビで見ている時は

よく父と書斎にこもったものです…

世にも奇妙な物語」も苦手でした。

(昔は結構本気で怖かったですよね)

 

ですが、最近になって

よっぽど怖いのではなければ見れる様になってきました。

大人になったのでしょうか…?笑

 

今、続編が公開になって話題になっている「シャイニング」は

改めて見ると、割と大丈夫でした。

ドクター・スリープ」、早く見なくては!

 

今でも見れないのは、「呪怨」や「リング」なんかのジャパニーズホラー。

もうビジュアルが怖いから…

呪怨」は学生時代に授業で見たけど…

半分くらい目をつぶっていた気が…

もちろんレポートは落とした記憶もあります…笑

余談ですけど、今の若い方は初代「リング」って怖くないそうですね。

そもそもブラウン管のテレビってのに馴染みがないし、

ビデオテープというのもピンと来ないんだとか。

確かに、ブルーレイディスクと薄型ハイビジョンテレビから貞子出てくるってピンと来ないわな…

 

でもこないだ「来る」は見れたなあ。 

以前だったら、黒木さんが出演されていようがなんだろうが、

見れなかったと思います…

 

洋物ホラーは、あまりにも現実と離れているので見れる事が多いです。

前述したシャイニングもそうですが、

クワイエット・プレイス」「IT」(これは半分コメディか)

テキサス・チェーンソー」などなど。

ジョニー・デップの「ナインス・ゲート」は見れたけど

ブラッド・ピットの「セブン」はやっぱりちょっと見れなかったかな…

怖い&えぐいじゃないですか。

 

映画研究を専攻していた頃に得た情報ですが、

ホラー映画って「ストレス発散」になるそうですよ。

style.nikkei.com

こちらにも詳しく書かれています。

現実逃避だったり、好奇心だったり、色々な説がありますが…

 

まあ、そもそも映画鑑賞が現実逃避やからなあ…と

寝ぼけ眼で授業を聞いていた様な気もします。笑

 

ホラー映画が見れる様になってきているのは、

大人になった証拠かな?とも思ったり。

 

世の中に山ほどある映画、見れるものが増えるのは嬉しい事です。

 

 

気になる新作映画/2019年12月公開分

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ジョン・デロリアン

BTTFのデロリアンの開発者、ジョン・デロリアン氏の半生を描いた映画。

ですが、あらすじを読んでいるとBTTFはどこに絡んでくるんだろう?

好奇心もあり、気になる映画。

カツベン!

活弁士が主人公の映画って今まであったでしょうか。

元映画評論専攻の人間としては興味がない訳ない。

しかも、周防正行監督とな!

これは、期待してしまいます。

屍人荘の殺人

多分、映画館に行ったら公開するとは思うんですが、

浜辺美波さんに、中村倫也さんと、私の好きな俳優がメインとなると

ちょっと興味が…

WOWOWで早めに放送してくれないかな〜笑

KILLERS キラーズ 10人の殺し屋たち

ストーリーがなかなか面白そう。

「スモーキン・エース」を彷彿させる感じでしょうか?

ニコラス・ケイジもお久しぶり。

THE UPSIDE 最強のふたり

オリジナル版がとっても良かったので、これも期待。

ケビン・ハートが出ているのもポイント高め。

テッド・バンディ

待ってました…!!!

今月の大本命。

製作が決まった時から、見たくて見たくて、ずっと気になっていた作品です。

あのザック・エフロンが殺人鬼役というのも面白いし、

題材としても、興味があります。

 

 

年内はバタバタしそうなので、映画館に行く時間が確保できるかどうか…

でも、「テッド・バンディ」だけはなんとか映画館で見たいです。

 

 

 

韓国ノワール/見れる、見れないの線引きは?

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韓国ノワールと呼ばれるジャンルがありますが、

みなさん、お好きですか?

私は基本的には好きなんですが、ものによっては見れない事も…

大体、見れない時っていうのは「グロテスクすぎる」時です。

 

そもそも韓国ノワールとは?

韓国映画ってラブコメ、キャピキャピ、ピンク色、じゃないの?

と思っていた時代が私にもありました…笑

 

おそらく、「韓国ノワール」というくくりは、

フィルムノワールから来ているんだとは思っているんですけども。

フィルム・ノワール」は退廃的、悲観的な映画を指すのです。

あとは犯罪がテーマに含まれる事がほとんどですね。

 

で、「韓国ノワール」はどうなんだといいますと、

後味悪くて、生々しさみたいなものを重視していて、

目を背けたくなる様な事でもきちんと描く、というイメージがあります。

フィルム・ノワールのくくりを守っている上に、この条件が重なるので

なかなかヘヴィな映画が多いイメージです。

 

とはいえ、韓国ノワールが全部ダメな訳ではなく、

好きな作品もたくさんあります。

好きだった作品

親切なクムジャさん

パク・チャヌク監督による「リベンジ・トリロジー」のうちの1本。

3本中、これだけは見れました。

ある母親が、殺人犯に復讐する壮大な物語です。

殺人の告白

日本でリメイクもされた作品です。

オリジナルの韓国版は割とアクション要素強めです。

サイコっぽい展開もなくはないですが、

アクションと役者さん達の好演の方が印象に残る映画でした。 

殺人の告白(字幕版)

殺人の告白(字幕版)

 

悪女 AKUJO

アクションの見せ方がうますぎて、グロいところも見ていられるというか。

そもそも、韓国ノワールに分類して良いのか迷うとこですが… 

悪女 AKUJO(字幕版)

悪女 AKUJO(字幕版)

 

 

 

ダメだった作品

V.I.P 修羅の獣たち

冒頭からぶっ飛ばしてきます。

北朝鮮から亡命してきた青年が実はサイコ殺人鬼だった…という話でして。

チャン・ドンゴン目当てで見始めたんですけど、

かなりキツくて、途中でやめちゃいました…

拷問シーンが冒頭にあるんですが、

画面いっぱいのモザイクに泣きそうになりました。

これって、映画館だったらモザイクなしって事?

WOWOWだからモザイクなの?

それとも日本上映版だから?

どちらにしても、被害者の女の子の表情はモザイクなしで映っているので

めちゃキツかったです… 

V.I.P. 修羅の獣たち(字幕版)
 

オールドボーイ

ハリウッドでリメイクもされました。

もともとは日本の漫画作品です。

ストーリーは好きなんですが、色々と描写が露骨すぎて…

しかもハッピーじゃないっていう。

娼年」が見れない感覚に近いかも。

お嬢さん

こちらもなかなかの作品。

グロよりもエロが強めの作品ではありますが、

監督はパク・チャヌクなので、

アート感のあるエロ要素もなくはないんですが…

拷問シーンはやっぱりちょっときつかったかな…

お嬢さん(字幕版)

お嬢さん(字幕版)

 

 

 

と、まあ、「それは韓国ノワールじゃないやん」という作品もありますが。

最近見たもので、印象が強かったものからピックアップしました。

まとめてみると、私はパク・チャヌク監督が苦手なのかな?笑

 

韓国ノワールに限らず、

スカッとするグロなら比較的見れる傾向にあるかもしれません。

ザ・レイド」は見れるけど、

アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ」は見れないです。

 

エロに関していえば、自分がアジア人だから、

アジア映画のエロは生々しすぎて見れないのかも?

フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」は見れるけど、

娼年」は見れないですし。

 

話を元に戻すと、やっぱり韓国作品は良質なものが多い印象です。

冒頭にあげた「キャピキャピ、キャッキャ」みたいな作品は、

ドラマがメインで、映画では結構少ないかも…

新感染 ファイナル・エクスプレス」や「目撃者」「あいつだ

The Witch/魔女」「アジョシ」「悪魔を見た」などなどなど、

ほんと言い出すとキリがないほど、良い作品がいっぱいです。

怖かったり、痛かったりするばっかりじゃなくて、

SUNNY 永遠の仲間たち」の様に

しっかりとしたドラマを展開する映画もありますし、

ファンタジー要素が強めの「神と共に」なんてめちゃめちゃ面白いですよ。

なんだったら、近年に漫画実写化ラッシュの邦画よりも、良作が多いのでは…?

シネコンなどの大型劇場ではあまり上映していませんが、

ぜひぜひ、機会があれば見てみてほしい作品ばかりです。

 

 

マスカレード・ホテル

2019年 日本
監督:鈴木雅之
出演:木村拓哉長澤まさみ、他

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東野圭吾原作に、豪華キャスト、そしてメインは木村拓哉

とまあ、鳴り物入りで公開された映画だったんですけども、

おやおや?という感じの結果。

私の様に、いっぱいキャストが出ていてすごーい!と

ミーハー心がある方は楽しめるのではないでしょうか…

 

ある連続殺人事件の予告が、高級ホテルに指定された事から、

刑事がホテルのスタッフになり、潜入捜査する事に。

刑事・新田(木村拓哉)と、フロントクラーク・山岸(長澤まさみ)が

メインとなって、

ホテルの様々な事件をこなしつつ、殺人事件の犯人を探す…という。

 

正直、劇場映画レベルか?と疑いたくなる様な残念な仕上がり…

私はテレビで見たからまだ許せたけれど、

劇場で見ていたらもうちょっと怒っていたかも…

 

2時間スペシャルドラマって感じでした。 

 

そもそも、尺も133分も必要だったのかも疑問。

カットできるエピソードたくさんあったと思うんですけどねえ。

原作は未読なので、どれくらい忠実なのか分かりませんが、

生瀬勝久さんのエピソードは必要でした?

別に、新田の成長ストーリーはいらなくないですか。

濱田岳さんもあれだけかい…と拍子抜け。

 

ただ、この2人を含め、豪華キャストなのはやっぱり楽しい。

木村拓哉さんと長澤まさみさんが、同じ画の中にいるだけで

やっぱり美しくて見ていられるし、

菜々緒さん、前田敦子さん、石川恋さん、きれいな女優さんもいっぱい。

宇梶剛士さん、高嶋政宏さん、笹野高史さんも魅力的なキャラクターでした。

(ほんとちょっとでしたけど…)

個人的には、警察側に梶原善さんがいたのが嬉しかったー!

しかも割としっかり目に登場シーンもあったし。

好きなんですよ、善さん。

 

あと、やっぱり安定の松たか子さん。

キレッキレでしたねえ〜

大好き。見た目といい、あの冷たい感じといい、

かと思えば感情的な演技もばっちりできる。

最高!

木村拓哉さんとの絡みは、HEROを思い出すタッグでちょっとにんまり。

(そういえば、監督も「HERO」の方ですね)

 

長澤まさみさんは、舞台「キャバレー」あたりから気になっていて、

「メタルマクベス disc3」ですっかり恋に落ちました…

あんなに美しくて、スタイルも良くて、かっこいい女性だと思っていなくて!

今回も、芯の通ったキリッとしたキャラクターで似合っていました。

 

木村拓哉さんは、SMAP解散から随分雰囲気が変わった様に思います。

「何をやってもキムタク」である事には変わりないと思うけど、

ちょっと汚れ役やお茶目な演出もする様になっているというか。

トム・クルーズみを感じます。笑

あと、短髪が強烈に似合っていて素敵でした。

山岸とのやりとりで「はいはい、オキャクサマ」という件が何回かありますが、

木村拓哉さんは、ああいう演技がうまいですよね。

そのまんまというか、素というか。

あれって、やろうと思っても意外とできないんですよ。

なので、ラストシーンのストローがくわえられないところとか、

演技だとしたらすごいなあ…と思ったり。

(単純にミスでも、カットしなかったスタッフも続行したキムタクもすごい)

 

と、まあ、キャストばっかり褒めましたが

ほんとにそれしか褒めるところがなくって…

 

ストーリーに関しては、ひたすらに風呂敷を広げるだけ広げて、

核心に迫っていく感じがないので、とても退屈。

楽しいのは最初だけですねえ…

しかも、オチも結構分かりやすいというか。

そんだけひっぱって、こんだけのオチかい!みたいな。

もっとスマートにできたと思うんですけどねえ。

 

あと、ホテルマン的な事を突っ込むのなら、

そりゃあもう、ありえない事だらけですけど、これは映画なので。

突っ込むのは野暮なので、あまり深くは追求しません。

(あんな綺麗なバックヤードないよ!と言いたいけど。笑)

医療モノでも、実際の医療現場とはかけ離れた描かれ方ですし。

 

気が向いたら、原作も読んでみようかな…と思っています。

 

マスカレード・ホテル DVD 通常版

マスカレード・ホテル DVD 通常版

 

 

アナと雪の女王

Frozen
2013年 アメリ
監督:クリス・バックジェニファー・リー
出演:クリステン・ベルイディナ・メンゼル、ジョナサン・グロフ、ジョシュ・ギャッド、他

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続編の公開に合わせて、テレビでやっていましたね。

改めて見るとやっぱり完成されてるなあ〜としみじみ。

 

この映画がすごいのは、アナもエルサも「自分」で考えて自分で動いているところ。

先日、「塔の上のラプンツェル」を見た時にも書きましたが、

この映画のプリンセス達も自立していて、

王子様の登場を待っている訳ではないんですよね。 

 

あとはやっぱり歌が良い…

代表曲の「Let It Go」はもういろんなとこで聴きすぎちゃって、

劇中歌としてやり過ごせない程に、意味にあるシーンになっちゃいましたが。笑

 

他の曲も良い曲ばかり。

私は、「For the First Time in Forever」も好きでした。

 

続編も楽しみですね〜。

ハンス王子がまた登場する様ですが、どういう役回りになるんでしょう…

今回の1で、既に追放されていると思っていました。笑

いやまあ、全キャスト続投なのは嬉しいですけどね!

吹き替え版も、ピエール瀧さん以外は全員続投ですし。

(瀧さん…私は好きだったから超残念です…)

 

メイン曲になる「Into the Unknow」は、

Panic! At The Disco版がApple Musicで配信されているので聴きましたが、

またこれも良い感じの曲でワクワクします。 


Panic! At The Disco - Into the Unknown (From "Frozen 2"/Lyric Video)

イディナ・メンゼル版のフル音声、松たか子版の予告編も

Youtubeのディズニー公式にアップされていました。

どんなシーンでどうかかるんでしょうねえ…楽しみです。

(でも、今回の日本語訳はあんまり好きじゃないです…笑)

 

アナと雪の女王 (字幕版)

アナと雪の女王 (字幕版)

 

 

タリーと私の秘密の時間

Tully
2018年 アメリ
監督:ジェイソン・ライトマン
出演:シャーリーズ・セロン、マッケンジーデイビス、マーク・デュプラス、他

 

eiga.com

 

シャーリーズ・セロンが、相変わらず本気の映画です。

この映画は、前情報なしで見た方が絶対に面白いので、

未見の方はご注意ください!

 

 

主人公マーロは3人の子育て中で、いつもぐったりお疲れな様子なんですが

兄や周りからの勧めもあって、ナイトシッターを頼む事に。

やってきたのは、若くて綺麗な女性「タリー」で、

最初は不信感を覚えつつも、彼女の明るさと優しさに惹かれつつ、

マーロもまた、ストレスから開放されて、楽しく日々を過ごすのですが…

というのが、ざっくりしたプロット。

 

主人公マーロを演じるのは、シャーリーズ・セロン

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ほんと、アプローチがデ・ニーロなんだよな、この人。笑

「モンスター」の時も、役作りで太っていましたが、

今回はまた違った太り方というか。

この人、そこまでコントロールできるの…?

本作では、16キロも体重を増やしたんだそうです。

劇中、服を脱ぐシーンがあるのですが、驚きの体型でした…

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女優魂

これだけで、一気に画に説得力が出るもんなあ。

 

ナイトシッターのタリーを演じるのは、マッケンジーデイビス

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明るく、自由奔放、ちょっと不思議ちゃんな雰囲気も漂いますが、

その朗らかな雰囲気がマーロを癒してくれるのです。

 

マーロはタリーのおかげでストレスから開放され、

2人の関係は良好に見えるんですが。

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実はタリーは存在しておらず、全部マーロの想像でして、

というか二重人格みたいな事なんでしょうか?

夜は、マーロがタリーになり、

子供の世話をしていたというわけなんですね。

 

諸々あって救急車に運ばれたマーロと、

そこで発覚する「タリーはマーロだった件」を知ったご主人が

「ごめんね…」と謝って映画は終了でした。

 

私は子供がいないので、想像や見聞きした事しか分かりませんが、

子育てというのは本当に疲弊するそうで…

鬱になる方もいるくらいですし、相当だろうなあ、と想像はするのですが。

あくまで想像でしかなくてですね…

やっぱり、当事者のみなさんやマーロの気持ちは

受け止められるけど理解はできていないんだと思います。

 

映画もいまいち感情移入しきれず…

シャーリーズ・セロンとマッケンジーデイビスの美しさを楽しんでしまいました。

 

実際にママさんたちは見たら、どういう感想なんだろう?

男性と女性でも受け止め方が違いそうですね。

 

いつか私にも子供ができたら、もう1度見てみたいな。

 

 

 

孤狼の血

2018年 日本
監督:白石和彌
出演:役所広司松坂桃李江口洋介、竹内豊、真木よう子音尾琢真中村獅童滝藤賢一中村倫也ピエール瀧石橋蓮司、 他

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やっぱり何度見てもえげつない映画ですわ…

 

公開当時、映画館で見たのが初見でした。

冒頭30秒で目を覆いましたけども。笑

 

舞台は昭和63年の広島。

暴力団対策法が成立する前の時期が設定されていて、

刑事たちと、暴力団の抗争を激しく描いています。

 

メインは、この2人。

松坂桃李さんと、役所広司さんです。

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松坂桃李さんが演じるのは、日岡という新任刑事で、

広島大学を出たエリートなのに、

なぜかこんな田舎で刑事をやっている…という。

役所広司さんが演じるのは、大上という暴力刑事。

「警察は何やってもええ」というスタンスで、

どんどんと違法捜査を進めていきます。

 

大上にも、日岡にも、それぞれ思惑があって、

2人とも基本的には「市民の平和のため」なんですよね。

ちょっとアプローチが違いすぎるだけで。笑

結局、大上はそのやり方が故に暴力団から反感を買って、

日岡は1人で暴力団の抗争に立ち向かっていく事になる訳です。

 

主役2人以外も、みんな魅力的なキャラクターでキャストも豪華。

こういう類の映画は、登場人物が多くなるので

必然的にキャストが豪華になって

私の様なミーハータイプは楽しめてしまうんですよねえ。笑

 

尾谷組の若頭・一ノ瀬守孝を演じるのは江口洋介さん。

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いかついぜ〜!

劇中、「守孝」と下の名前で呼ばれる事が多々あるのですが、

もう奥さんの森高千里さんの顔が浮かんでしまって…笑

 

対抗する加古村組の若頭・野崎康介を演じるのは竹野内豊さん。

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こいつぁ、とんでもない悪いやつなんですが、

竹野内さんたら、もとが上品だから…

歯を治されたからなのか、喋り方もちょっと不自然で気になっちゃいました。

風貌はかなりかっこいいんですけどねえ。

 

鍵を握る、クラブのママは真木よう子さん。

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やっぱりあんまり好きになれない…ごめんなさい。

最後、真相を語るのが彼女なんですが、もう棒演技が気になって気になって

せっかく良いシーンなのに乗り切れませんでした。

 

今をときめく、中村倫也さんも出演。

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いかつくって、ヤバイ役でした。

このシーン、かっこよくって好きなんですよね〜!

 

大上と同じチームにいる刑事たちも、魅力的な方ばかり。

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仲間意識もあり、ライバルでもあり、とても良かった…

他にも、ピエール瀧さん、石橋蓮司さん、勝矢さん、などなど

魅力的な役者さんばかりが出演されていてとっても楽しい。

いかつくて粗暴な雰囲気の人たちが、ばりばりに広島弁を喋る感じは、

ちょっぴりワクワクします。

 

この作品は、もともとは小説でして

しかも、お淑やかな雰囲気の柚月裕子さんという

女性作家が書かれているというから驚き。

観賞後に「孤狼の血」を読み、そのまま続編の「狂犬の眼」を読み、

今は「暴虎の牙」の文庫化を待っています…早く読みたい。 

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作者の柚月さんは、その風貌からは想像できない様な、

骨太でいかつい男たちの物語を描いてくれます。

他の作品もいくつか読みましたが、かなり面白い。

私のお気に入りは「慈雨」です。

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孤狼の血」に限っていえば、

本の方がグロテスク耐性がない方でも楽しめるかも。

音尾琢真さんのシーンは、原作だともっとマイルドです…笑

小説は小説、映画は映画で、それぞれ良さがあって

違ったアプローチで楽しめるので、ぜひ両方手にとってみてほしいです。 

 

孤狼の血

孤狼の血