SUNNY 強い気持ち・強い愛
2018年 日本
監督：大根仁
出演：篠原涼子、板谷由夏、渡辺直美、小池栄子、ともさかりえ、広瀬すず、池田エライザ、山本舞香、他
公開当時から、気にはなっていたこの作品。
高校生時代と大人時代がちゃんと似ていて、見事！
ポスターも、色々パターンがありましたが、どれも印象的で素敵でした。
このポスターとか特に好き！
さて、映画について。
韓国版「サニー 永遠の仲間たち」は日本版が公開された頃にテレビで見たんですが
これはかなり好きな映画でした。
楽しいばっかりの高校生時代がフォーカスされてはいるけど、
その背景にデモや学生運動、オリンピック前の急激な経済成長などなど、
当時、若者として韓国で過ごした人にしか分からないいろんな事があったんだと思うんです。
批判されたくないが為に政府が規制が緩くした音楽や映画などが、彼女たちを楽しませて、
でも結局それって、目を背けてるだけで根本的な解決ちゃうやん、っていう。
そういった時代を過ごしてきた仲間だから、という重さがあるからこそ
「仲間を見つけてほしい」の言葉が響くというかなんというか…
現在と学生時代がスムースに切り替わるのも印象的でした。
日本版はというと。
まず、韓国版とほぼ同じカット割り、カメラワークなのが気になる…
これじゃあ、そのまま焼き直しじゃないの？
大根さん、それでいいのか…
あとは、軽い！
いや、十分泣けるしラストはグッとくるんですけど、ちょっと軽すぎるかなあ。
楽しいコギャル時代ってだけになった気がする。
これは、事前に韓国版を見たかどうかで感じ方が違うのでは、と思っています。
見てなかったら、普通に楽しい映画だったと思うなあ。
役者さんはみんな見事でした。
渡辺直美さんもさすがの芸達者！
あのメンツに囲まれても、全然見劣りしない。
小池栄子さんも、きれいなのにあのコメディエンヌさよ。さすが！
あと、リーダーの芹香は真木よう子さんでなくて板谷由夏さんでほんとよかったです。
私、真木よう子さんのお芝居、あんまり得意でなくてですね…
（ファンの方すみません）
龍が如くでも、孤狼の血でも、今やってる「ボイス」でも、気になっちゃって気になっちゃって…
なんか、振れ幅がせまいんですよねえ。
板谷由夏さんでほんとよかった。
何やってもうまいし、リーダーって感じがする。
さっぱりした感じがよく似合ってた。
ともさかりえさんも、あんなにうまいとは思わなかった…
感情を押し殺してるつもりだけど、こぼれちゃうフツフツとしたもの、っていう表現で良いんでしょうか。
堕ちてしまった姿ってのが、上手でしたねえ。
細いから、余計かな？笑
学生時代のメンバーもみんな良かった！
富田望生さんは、ソロモンの偽証の頃からすごかったですもんね。
今回もキレッキレで良かった！
広瀬すずさんも、そんないろんな事できるのかよ…って感じで驚きました。
どっちかっていうと、大人びてて冷めてる、みたいなイメージが強くて。
海街diaryのイメージですかねえ。
特に意識もしてなかったんですが、ほんっとはっちゃけてて良かった！
可愛かった。
でもよく考えたら、姉の広瀬アリスさんもコメディエンヌだし
広瀬すずさんもほんとは色々できるのかもしれないなあ。
（今度のNODA MAPでのすずさんのお芝居、楽しみです）
あと、好きだったのは、鰤谷美礼役の小野花梨さん。
憎たらしくて、かわいい子だったんですよ〜！
今回も、一線越えちゃうダメなコギャルで良かった！！！
美礼ちゃんのラストも良かったですよ〜
あと！！！！！
これは、私としては言及しない訳にはいかない。
愛する劇団☆新感線から、
橋本じゅんさんと高田聖子さんが出演されています！！！
じゅんさんは、広瀬すずさん演じる奈美のお父さん。
ナチュラル関西弁、素晴らしかった〜
聖子さんは、学生時代のクラスの担任の先生。
新感線の時よりちょっと抑えてる？笑
大人になった奈美が会いに行った時の会話は、静かな笑いが楽しかったです。
というわけで、映画としてかなり楽しみました！（ラストもきっちり泣いた）
私は、この映画の舞台になっている年代じゃないので余計に、ですが
音楽の感じや、大根監督の個性が感じられないとこは好きではないけど、
キャストのみなさんがとっても魅力的で
それがかなり映画として楽しい度を上げてくれていた印象でした。
