映画ポスター オリジナル版vs日本版
映画のポスターでよく話題になりますが
「オリジナル版はかっこいいのに、日本版は改悪!」という意見。
映画のポスターと言っても、本国版・国際版・販売用・などなどなど
色々なパターンがあるので、どれが好きかは人それぞれではあるんですが
複数パターンのうち、自分のお気に入りがどれか、という基準で
私のお気に入りをまとめてみました。
日本版の方がよかったと思うもの
ヴェノム
公開当時から、「日本版の方がヴェノムの凶悪さが表されてて良い!」と
評判だった様です。
ヴェノムやスパイダーマンシリーズを知らなくても、
なんかヤバそうなのが出てくるって伝わってきます。
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日本版は説明文も多めですが、
主人公である父親もモニターの中に入っている感じが好きです。
わたしはロランス
オリジナル版も印象的ですが、
日本版のブルーを基調にしたカラーバランスといい、
大きなタイトル(「わたしはロランス」という潔いタイトルも良い)
ギリギリ見える程度の小さな文字で書かれた
「愛がすべてを 変えてくれたら いいのに」というキャッチコピー。
どれも大好きです。
製作者の愛を感じます。
国際版をうまく使っていると思うもの
フォードvsフェラーリ
ほとんどオリジナル版から変更なし。
よく、よくキャッチコピーの追加のみにしてくださいました…!
このミニマルな感じが、ル・マンの始まりを感じさせる秀逸なポスター。
ジョーカー
これも、前述の「ヴェノム」に通じるものがある良さ。
ジョーカーというキャラクターの知名度があるからこそだと思いますが、
ストーリーの広がりを感じさせてくれる良いポスターだと思います。
因みに、国際版も日本版もたくさんパターンがあって、
かつファンアートも秀逸なものが多くて、驚きました。
ジョーカーって、愛されてるなあ…
オリジナル版の方が圧倒的に良いもの
ヘイトフル・エイト
日本版はキャストの顔を出したがる、の悪い例。笑
しかも「お!この人が出てるなら!」みたいな
アイドル俳優がいるわけでもないのに。笑
タランティーノの世界観が潰れてしまっている様な気がします…
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
これは公開当時からネットでよく出回ったので、知っている方も多いかと。
ストーリーからして、バードマンをポスターに出しちゃいけないと思うんですよ…
ほんで、なんでカラーにしたんでしょう?
せっかく、モノクロ+赤という印象的なデザインがされているのに…
別バージョンでこんなポスターもありました。
こっちは赤を基調としていて、クールな印象。
ラ・ラ・ランド
これも有名なやつです。
オリジナル版はこのミニマルさが素敵で、
劇中の華やかさとの対比になると思うんですが
こんなにいっぱいコラージュしてごちゃごちゃさせてしまっては…
邦画を海外がダサくしちゃったもの
二郎は鮨の夢を見る
とても良い映画なのですが、
海外版は、謎のポップな背景&ニコリともしない寿司職人達というギャップで
よく分からない仕上がりに…
しかし、この映画の監督はアメリカ人なので、
どっちがオリジナル版かと言われると、右のやつなのかもしれません…笑
私の好みだけでまとめてみましたが、改めて見てみると
基本的に、日本版は情報量が多いんだと思うんですよね。
最近の韓国作品の日本リメイクでもよく見られますが、
よく分からん説明が追加されていたり、
オリジナル版にはなかったシーンが追加されているせいで
興ざめしてしまったり…
「そこまでしなくても、日本人だって賢いですよ!」と言いたいけれど
パブリックに存在するものは、そうしなくてはいけないのでしょうか…
答えを教えられたら、興味なくなっちゃうと思うんですよね。
映画のポスターにおいては、劇場に足を運ぶ為のきっかけになる訳ですから
スタイリッシュにかっこよく、興味をひく様なものにしたらいいやん、と
素人的には思っちゃいますが、そういう訳にもいかないのでしょう…
どういう映画でなにが起こるのか、説明した方がそりゃあ親切ですけど…
映画も商業ですから、「誰かに伝われば良い」では通用しない訳で。
稼がなくてはいけないから、「分かりやすく」は
外せないポイントだとは思います。
最近は、「ダサい!ダサい!」と言われまくっているからか、
だいぶ頑張ってスタイリッシュなものが増えているとは思いますが…
これで興行収入が上がっていれば、
こういう風潮がメジャーになるかもしれませんが
映画館に行く人は減っているそうですからねえ…(私含め)